パラレル・シンクロニシティ

えのきどいちろう、”サッカー茶柱観測所”
で最後とかいいつつ、も1冊読んでました。


元NHKアナウンサー、山本浩さんの著書。
”メキシコの青い空 実況席のサッカー20年”


メキシコの青い空―実況席のサッカー20年

メキシコの青い空―実況席のサッカー20年


前のエントリーで取り上げた山本さんです、
いやぁ、意識してサッカーを観始めたのが
80年代だったので、やっぱりNHKの中継、
代表戦も天皇杯もJリーグもインターハイも、
NHKでしかサッカーを観られなかった時代、
Jリーグバブルが終わってからの最近では
同じよーな状況になてるのですが、当時は
サッカーでココ一番の試合はNHKだったし
そうなると山本アナの実況に当たるワケで
アノ名調子ってのがデフォルトになてるのね。
民放の絶叫アナなんてのはモノ足りないワケ。
そんな山本さんが振り返る実況席から見た
サッカーの20年史、リアリティがハンパでなく
当時の映像や山本さんの実況も蘇ってきた。
山本さんがこの著書の中で表現したサッカーと
実況の例えとして、クルマの仕組みを持ち出す
部分がとてもオモシロかたな。選手のガソリンの
残量とか、エンジンの回転数と喋りの伝達とか
まさにピッチ上の選手も実況席も走ってんだな。
実況ののエンジン回転数は上がっても、喋りに
上手く伝達されないとか、刻々と条件や状況が
めまぐるしく変化するラリーを走ってるよな状態、
ピッチ上の選手や観客とシンクロする実況が
山本さんの実況なのだとあらためて実感した。
そらぁクォリティは高いし、飾り立てた言葉で
敵うワケがない、真剣勝負の実況だわなぁ。
実況席でも日本のサッカーの歴史を刻んでて
ソレを我々は視聴者として受け取ってたんだな。


もう現場を離れた山本さんの実況を耳にする
機会は無いのかもしれないけども、やっぱり
自分のサッカーを観るデフォルトは山本アナの
実況なんだとつくづく思い返す読後感だたな。


この1ヶ月チョイで読んだ本を羅列してみると、


・”日本サッカー史 日本代表の90年” 後藤健生
・”オシムの言葉木村元彦
・”イビチャ・オシムのサッカー世界を読み解く”
                    西部 謙司
・”メキシコの青い空 実況席のサッカー20年”
                     山本浩
・”股旅フットボール宇都宮徹壱
・”サッカー茶柱観測所” えのきどいちろう
・”勝つために何をしたか” 志波芳則


以上なんっすけど、読んだなー、今回は。
オシム本はあえて避けてたんっすけどもね、
ここにきて傷の疼きも少しは癒されるかと、、
それぞれの本がサッカー界と自分の記憶に
残っているサッカーとパラレルな感覚として
シンクロしている感覚があったなぁ、代表から
JSL、Jリーグ、天皇杯高校サッカー、JEF、
地域リーグの現在、ワールドカップとかね、
パラレルとしてシンクロしてる感覚なんだなぁ。
特に日本代表に関しては後藤さんの90年史と
山本さんの著書はホントにシンクロしてたなぁ。


ワールドカップまであと1年、今の代表って
あんまり評判よろしくないのだけども・・・・
でもやっぱ代表だからね、期待はするさね。
世間的な盛り上がりなんざもういいかなと。
サッカー的な文脈とか視点を保ちたいねぇ。


山本さんの著書を読んでそんな気持ちを
あらためて持ったりしたかな、そんなカンジ。